岩手県盛岡市F様邸
盛岡市中心部に位置し、平成23年度「住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業(住宅に係るもの)」に採用されたお宅です。
屋内設置排気熱回収型ヒートポンプを導入しており、換気排熱を利用して温水を作ります。また、温水暖房用熱源機として、年間の暖房・給湯の消費エネルギーを大きく節約可能です。
敷地面積 | 147.39㎡ |
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建築面積 | 72.83㎡ |
延床面積 | 123.71㎡(37.3坪) |
規模 | 木造2階建 |
家族構成 | 2世帯4名 |
施工 | 2011年2月 |
その他 | 住宅・建築物高効率エネルギーシステム導入促進事業 |
玄関ドアは断熱のためのガデリウス社製の木製玄関ドアを採用しました。
玄関ライトはセンサー付きで、人が近づいたときだけ点灯するため防犯にも役立ちます。
玄関周りの外壁は木材を使ったメンテナンスフリーの木製サイディングを採用しました。
写真下は玄関の小物置きスペース。ちょっとした置物をきれいにライトアップします。
床は傷の付きにくい無垢材をふんだんに使っています。
ダイニングテーブルも無垢材を使ったテーブル、家族の憩いの場になります。
1階リビングを通って2階への階段。
家に帰ってきた家族の顔がキッチンから見えるように工夫しています。
このお宅は南側に窓を設けることができない立地条件でしたが、西側に大きな窓を設け、更に階段と吹き抜けを通して採光するように設計したところ十分な明るさになりました。
お宅の中の照明はすべてLEDで統一。
国産メーカーのLED電球は高品質で長持ち、昔の電球のようにあたたかみのあるものも登場しています。
お部屋のどこにどのくらいの明るさの照明を設置するか、また間接照明と直接照明の使い分けなど、照明器具の設置や選定にもノウハウが必要です。
写真左、照明の向こう側に見えているのはパネルヒーターです。
低い温度の温水をパネルヒーターに循環させる、放射熱による暖房システムです。
開放型燃焼器具による一酸化炭素中毒や、温風暖房による不快な気流が発生せず、暖房していることすら感じない自然で健やかなあたたかさを造り出す事ができます。
パネルの隙間にフックを付けることができるため、玄関で脱いだコートをそのまま掛けて乾かすことができます。
お施主様のご希望だったスキップフロア。
家族のフリースペースとして使いますが、いずれは1階のリビングとは別に小さなリビングとしても利用可能なよう設計しています。
西側に面した窓は大きめに配置し、明かり採りの役も担います。
窓はすべて断熱性に優れたトリプルガラスの木製サッシを採用しました。
窓の下にはパネルヒーターを設置、壁に設置したエアコンは夏の暑い期間のみ使用します。家庭用の小さなエアコンですが、これ1台で家中を涼しくします。
2階は吹き抜けと寝室。また、天井に採光用の天窓を付けました。
天井には断熱材の高性能グラスウールを充填しています。
比較的低コストで高断熱を実現し、冬でも暖かく、夏は涼しくすごすことができます。
弊社で採用している壁紙のオガファーザーは、紙でできているため水性ペイントで塗装が可能です。
お子様のお部屋は壁紙を水色に塗りました。
オガファーザーは貼り替え不要でメンテナンス性が良く、お子様の成長や模様替えなどに合わせて上塗りが可能です。
紙でできているため化学物質は使っておりませんので、小さいお子様のいるご家庭でも安心してお使いいただけます。
このお宅の一番の特徴は、排気熱回収型ヒートポンプを設置していることです。
24時間換気システムで排気する排熱を利用して温水を作ります。この温水を暖房用の温水と、給湯用のお湯の熱源として利用するためのシステムで、特に冬の消費エネルギー削減に大きく貢献します。
写真上は、太陽集熱で暖められたお湯を蓄える貯湯タンクです。冬場の水道水は約5度程度ですが、太陽熱やを使うことで冬でも約20~30度程まで暖められてこのタンクに貯められます。
写真左は排気熱回収型ヒートポンプです。暖房、換気、給湯の三役をこなす多目的ヒートポンプで、換気システムの機能を備えており、ここで回収した熱を写真上の貯湯タンクに送り、温水を貯めます。
太陽熱と捨ててしまう空気から、生活に使うエネルギーを再利用するエコシステムです。建物の断熱性能を高め、ロスするエネルギーを最小限に抑えることで、使用するエネルギーを少なくすることができます。
夏は外でバーベキューができるようにとのお施主様のご希望で、と広めのウッドデッキを設置しました。
周囲からのプライバシーを保護するためのフェンスも設置しています。
外壁は、玄関周りのみ木製サイディング、それ以外の外壁は1階も2階も漆喰で統一しました。
漆喰は正しく使えばとても長持ちします。新建材のように数年後に廃盤になるようなこともありません。