岩手県一関市K様邸
一関市内を一望できる絶景の立地。岩手県産材をふんだんに使用し、太陽熱を利用した給湯システムやヒートポンプ式温水パネル暖房の超省エネ・エコ住宅です。
お施主様のお仕事柄、本がとても多いとのことで、二階に大きな書籍棚を付けた納戸をお作りしました。
敷地面積 | 1337.87㎡ |
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建築面積 | 131.66㎡ |
延床面積 | 147.76㎡(44.6坪) |
規模 | 木造2階建 |
家族構成 | 1世帯2名 |
施工 | 2015年2月 |
その他 | 住宅省エネラベル |
標高300メートルほどの小高い丘の上。一関市を一望できる立地に立つお宅です。夜は一関市内の夜景を望むことができます。
陽を遮るものは何もなく、且つお施主様が光熱費の削減をご要望でしたので太陽集熱をご提案しました。写真左のように、南側の斜面地面に設置しています。
本来、太陽光発電のように屋根の上に設置することが多いものですが、冬の間にパネルに積もった雪の除雪ができないと効果が発揮できないため、このように地面に設置することをご提案しました。
外壁は県産材を使用した木製サイディング、2階部分の外壁は漆喰で仕上げました。
木製サイディングの塗装はお施主様がご自身で行いました。
塗装に使った塗料は水性の自然塗料で、木材の表面を少しだけ酸化させて長持ちさせます。
また、サイディングの間隔をすのこ状に隙間を開けることで風通しを良くし、湿気が溜まらないよう、長持ちの工夫をしています。
玄関は断熱のためにガデリウス製の木製玄関ドアを採用しました。
リビングはフローリングを採用しました。壁紙はオガファーザーの紙でできた壁紙を使っています。
お宅の周囲に陽を遮るものが何も無いので家中とても明るく感じます。
階段も木製で、その下にテレビを設置するスペース。
窓は断熱に優れたトリプルガラスの木製サッシで、冬でも不快な冷気が入らず、快適に過ごすことができます。
暖房はヒートポンプ式のパネルヒーターを採用。
温水をパイプの中に循環させて、放射熱によって室内をあたためます。
断熱性能が良く冬でも陽当りがとても良いため、日中に暖かくなった室内は夜でもそのまま快適です。パネルヒーターの設定温度は低めでも十分に快適に過ごせます。
写真左は脱衣所に設置しているパネルヒーターの一例です。
このように間隔が広くなっている部分があるので、バスタオルなどを掛けて補しておくことができます。
キッチンから仕切り無しで続く洗面所。生活動線を意識した広い水回りです。
収納は棚板の位置を上下好きなところに固定できるので、大きさなものや小さなものなどを収納するのに便利です。
キッチンや洗面所、脱衣所などは水に強いコルク材の床で仕上げています。
2階は主寝室と書斎です。
書斎は窓側にあり、夜は一関市内の夜景を見ながらデスクに向かって仕事ができます。
こちらは県産の無垢材を使用した床で仕上げています。
2階も窓はすべて窓は断熱に優れたトリプルガラスの木製サッシです。
ブラインドを付けており、日差しが強いときはブラインドを下ろして調整ができます。また、パネルヒーターを要所要所に設置しているため、冬でも家の中どこでも快適に過ごせます。
お施主様はお仕事の関係で書籍を大変多くお持ちとのお話を伺っておりましたので、2階に書籍専用の納戸を作りました。
写真左のように広さ20畳程の納戸、壁面はすべて書棚にしています。
もちろん、納戸といえど換気や断熱はしっかり施工しているため、湿気やカビが発生する心配はありません。
納戸には第1種換気システムを設置しています。
メンテナンスが容易に行えるよう、低い位置に設置しました。
システムのメンテナンスは半年に1回程度、金属素子に付着したホコリなどを掃除機で吸い取るだけです。また、フィルタは中に2枚設置されており、1年に1回程度交換を行います。
この換気システム、冬は排気する空気と給気する空気の間で熱交換を行います。冬の場合、家の中が22度程度であれば、氷点下5度の外気が16度程度に暖められて家の中に給気されます。温度と一緒に湿度も交換しますので、熱も湿度も一定に保つことができます。