遠野市S様邸
民話の里、岩手県遠野市の中心部に位置するお宅です。
バイパスからは離れているものの市中心部の住宅地にあり、買い物や通勤通学にはとても良い立地条件のお宅です。
自然素材をふんだんに利用した低燃費住宅です。
敷地面積 | 254.28㎡ |
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建築面積 | 64.59㎡ |
延床面積 | 92.74㎡(28.0坪) |
規模 | 木造2階建 |
家族構成 | 1世帯4名 |
施工 | 2015年9月 |
お宅の南側が道路に面しており、陽当りはとても良くなっています。
外壁は、1階南側は木製サイディング、それ以外は鉄板サイディングです。
デッキ部分やサイディングはお施主様が塗装を行いました。
塗装に使った塗料は水性の自然塗料で、木材の表面を少しだけ酸化させて長持ちさせます。
サイディングはすのこ状に隙間を設けており、空気の流れで外壁の内側に湿気を貯めないように工夫しております。
玄関ドアはガデリウス社製の木製玄関ドアを採用しました。
断熱性に優れ、冬でも冷たい冷気を家の中へ伝えないため玄関も暖かです。
玄関を入ると広いリビングがあります。
南側に面して大きな窓があり、吹き抜けを通して2階からも明かりが入ってきますのでとても明るくなっています。
床は樺の木の無垢材です。
樺は、硬い材質で均等で緻密な木肌を持ち、水に強く粘りや強度もあるため床材や家具材にも使われる素材です。
玄関には大型のパネルヒーターを据え付けました。
パネルヒーターは発熱量や間取りに応じて大きさや設置場所を決めます。
こちらのお宅では1階の中心に近く、また玄関の開閉による冷気の流れ込みを抑える観点から玄関へ設置しました。
窓は断熱に優れたトリプルガラスの木製サッシを採用し、冬でも不快な冷気が入らず快適に過ごすことができます。
キッチンはとても広くなるよう設計しました。
奥様と二人のお子さまが一緒に料理をしても十分な動線が確保できるようにしています。
ダイニングスペースと続いてるため、出来上がったお料理を出したり、後片付けが楽に行えるようになっています。
写真左は脱衣所とお風呂です。
脱衣所にもパネルヒーターを設けています。
パイプの間隔が広くなっているため、タオルなどを掛けて干しておくこともできます。
床は水に強いコルク材で仕上げています。
定期的にワックスを塗って頂くことで、水に強く長持ちします。
2階は、寝室と家族の共有スペースとなっています。
明かり採りのために一部床をすのこ状にしています。洗濯物などを干すことも可能です。
通路部分を活用して、お子様の勉強机を据え付けました。
足元にはパネルヒーターを据え付けていますので、冬は足元もとても暖かです。
2階の床は唐松の無垢材を使っています。
唐松は肌触りが良く、また傷が付きにくいのが特徴です。赤味がかった色をしており、月日の経過と共に味わい深い色に変化していきます。
エアコンは2階に設置された1台のみです。
家全体の断熱性能が高いため、1台でも十分に涼しくなります。
朝の涼しい時間に窓を開け、外の涼しい空気を家の中へ取り込んでおくことで日中に涼しさが保つこともできます。
S様邸では、第三種換気を採用しました。
機械による排気と自然吸気を組み合わせ、シンプルな構造でお手入れも簡単です。
また、暖房はヒートポンプシステムを採用しました。
機械室に設置したこれらの機械が、少ないエネルギーで効率的に温水を作ります。その温水をパネルヒーターに循環させて室内を温めます。
このパネルヒーターからの「輻射熱」は、エアコンなどのように空気を循環しながら温める「対流熱」と異なり、身体を芯から温める効果があります。また、灯油ストーブなどと異なり空気を汚さないため、結露やカビなどを防ぐ効果もあります。
パネルヒーターには温度調整機能が付いていますので、寝室は少し温度を低めに、一方でリビングは少し高めに、などお部屋毎の温度調整も可能になっています。